重要:遮音性能は音の高さによって変わり、建物構造・開口部・換気経路・施工状態にも影響されます。Dr値だけで契約せず、どこで何を測るかを確認してください。
遮音・吸音・防振は役割が違う
| 対策 | 主な役割 | 確認する場面 |
|---|---|---|
| 遮音 | 壁・床・天井・扉などを通り抜ける空気音を小さくする | 隣室、屋外、階下へ漏れる音 |
| 吸音 | 室内で反射する音を吸収し、響き方を整える | 演奏・録音・視聴時の室内音響 |
| 防振 | 床や構造体へ伝わる振動を小さくする | ドラム、低音スピーカー、機械、足踏み |
吸音材は室内の反射を整える材料で、音漏れを止める遮音材とは役割が異なります。市販材料を使う前に、対策したいのが室内の響きか、隣室への音漏れか、床へ伝わる振動かを分けてください。
Dr値は何を表しているか
ヤマハはDr等級を、JISで規定された遮音性能の指標として説明し、同社の防音室ではDr-30、Dr-35、Dr-40のタイプを案内しています。数字が大きいほど遮音性能が高い方向を示します。
同社は説明例として、90〜95dBのピアノ音がDr-35の防音室を通ると、室外では55〜60dB程度になると示しています。ただし、これは理解のための簡略例です。実際の結果は周波数、設置環境、建物構造などで変わります。
メーカーの仕様ページでも、カタログ値は実験値であり、設置環境の音響特性や建物構造によって記載性能と異なる場合があると注意されています。
低音と振動は別に確認する
ドラム、ベース、サブウーファー、機械設備などは低い周波数と構造伝搬音が問題になりやすく、空気音のDr値だけでは判断できません。ヤマハの自由設計カタログでも、ドラム利用は戸建て住宅の最下階など条件が限られると案内しています。
現地調査では、音源を置く位置、床・梁・隣室との関係、演奏時間帯を伝え、浮き床などの防振構造が必要か確認します。
見積書に入れたい性能条件
- 音源:楽器・スピーカー・機械の種類、想定音量、使用時間。
- 受音点:防音室の外、隣室、階下、敷地境界など、どこで評価するか。
- 指標:Dr等級、室内外の音圧レベル差、対象周波数帯など、何を目標にするか。
- 測定方法:着工前後の測定機器、位置、時間帯、暗騒音の扱い。
- 結果の扱い:報告書の有無、目標未達時の調整・追加工事・費用負担。
生活騒音では床衝撃音の指標も見る
国土交通省の共同住宅向けハンドブックでは、床材や防音マットの軽量床衝撃音低減性能としてΔLL等級を紹介し、数字が大きいほど低減性能が高いと説明しています。これは防音室のDr等級とは別の評価です。足音や物の落下音を対策する場合は、対象となる音に合う試験表示を確認します。
参照した主な一次情報
性能表示を会社ごとに確認
公開情報で確認できた性能・測定表示と、未確認の項目を分けて掲載しています。
条件をそろえて会社を比較する
用途を決め、費用と性能の見方を確認してから、各社の公式情報と未確認項目を見比べてください。
- 1全体像を確認
- 2用途を選ぶ
- 3建物と工法を確認
- 4予算と性能をそろえる
- 5会社詳細で根拠を確認
この記事の編集・更新情報
- 編集者
- 防音工事ナビ運営事務局
- 調査方法
- 企業・メーカーの公式情報、行政・公的機関の資料を優先し、確認できる事実と一般的な解説を分けて編集しています。
- 最終確認
- 2026年8月22日
- 更新履歴
- 2026年8月22日:参照先、滋賀県対応会社の確認情報、本文の注意事項を再確認。